2022年9月7日水曜日

小周天

今回の参考書籍は具体的に明示できない。

とある気功ヒーリングの講座を受けた際の資料と普通にググって手に入れた知識で構成されている。

気功の先生も先人の知恵を参考に講座の資料を作ったと思う。

いずれにしても私のオリジナル要素はない。


『気功革命』や『タオ性科学』でも小周天については触れられているので、そちらをご参照いただけると幸いです。


それではイッてみよう。


1.頭寒足熱


 末端が冷えていて、頭に熱がこもると活動時も睡眠時も、体がパフォーマンスを発揮できない。

 頭寒足熱が望ましい状態である。


 この温度差があるから気の流れが体内で生まれる。

 自然界で太陽の熱が下に降りて、海水が水蒸気となって空に上昇するのと同じだ。


 頭寒足熱の状態にある人は頭が涼しくなり、気分がスッキリする。

 下腹は温かくなり、内臓の動きが活発化し、疲れにくくなる。


 ここでも自律訓練法が優れた練習方法だ。

 最後の公式まで進むと「お腹が暖かく、額が涼しく末端までリラックスして氣血が循環している状態」になっている。


 足湯を利用して足先を温めたり、眠る時に使う枕は熱がこもりにくいものを使ったりして日常の中に取り入れたい。

 私は塩枕を自作して使用している。

 頭が冷えると末端が温まり、足先が温まると頭の方はすっきりとしてくる。

 寝ている間はスマホ本体を機内モードに、Wi-Fiルーターの親機も電源供給オフにした方がいいようだ。


 繰り返すことで細かい毛細血管は育っていき、自然と手足がポカポカした状態になる。

 この毛細血管が育った状態は敏感に気の感覚を捉えることができるため「気感(気を感じることができるセンサー)が発達している」状態だといえる。


 性人成人男性の諸君は股間にある末端神経の先っぽまで氣血の巡りをよくして、

 いつでも臨戦体勢(意味深)に入れるように訓練しておくのが望ましいのはいうまでもない。


 これは”股間即熱”と覚えよう(覚えなくていいから)。


2.小周天

 子午周天ともいわれ、煉精化気の過程である。

 十二支の子が会陰(足の付け根、肛門と性器の間あたり)で牛が百会(頭頂部)にあたる。 


 たしか『気の人間学』か何かで”男性は背中から、女性は前身から気が回っている”という記述があったが、それは誤りとのこと。

 私が何度か講習を受けた気功の先生は「中国の気功学会で明確に否定された」説とのことで一笑に付していた。


 当ブログとしては安心して王道の”背中から頭へぐるっと”を小周天と紹介したい。

 本当はこういう内容を図解するのがいいのだが、いいものが見つからなかった。

 自分で描くのもめんどくさいし図は各自でググってください。


①小周天の流れ


 ・陽のパワーは督脈(脊髄の背中側)を上る ※脊髄の中ではないので注意

 ・陰のパワーは任脈(前面)を下りてくる

 ・舌先は上の前歯の裏につけておき、唾液は飲み込む


ということだ。


「背中から上がって、前から降りるのはわかった」

「なぜ上がる時に陽なのに、下がる時は陰なの?」


 それが頭寒足熱を先に紹介した理由でもある。正常の気の状態は”上はひんやり下ぽっぽ”だ。


 あったかい気が背中から上昇して頭を通る過程で冷えていく。

 自然とリンクしている体内の自然を感じる。考えるな、感じるんだ。

 理論と理屈は道しるべ。いざ実践となったらDon’t think.Feel.


②小周天の種類

一、意念周天(意念で引気して行う)

  意通・・・まだ充分に丹田に気が旺盛でないのに強い意念を用いて気を通すこと。

       質の低い小周天だが効果はある。


二、経路周天(気の高まりに任せて経路上を自然に運行)

  気通・・・気が自ずから動き出し、自ずから通る。

  水が溜まって溢れてくるように自然に起こる。


三、丹道周天(脊髄の中を運気。※経路上ではないため危険が伴う)

  内薬という薬物が循環する。小周天の場合は小薬という。


蓄精チャージで享楽による漏出を完全にシャットアウトした状態であれば

二、の経路周天としての運行を感じられるはずだ。


陽気は方向性を伴っているので、下丹田から仙骨、背中の方へと上に熱い気が感じられる。


私たちの目標は体内で”薬”を作り出し免疫向上・不老長寿を実現するものだ(えっそうなの?)。


そういう意味では目指すところは三の丹道周天に近い。だがこちらは危険を伴う。


なので性エネルギーの項目を書き進めていったあと、房中術の実践で紹介する(予定)。

内気ではなく女性の陽気を使って気を回し、循環させるという方法だ。


非常に難しいが危険性は低く、相手の女性にとってもメリットがある。

筆者もただいま絶賛・試行錯誤中の領域だ。


③小周天の実践 

 行法を行うかどうかとは関係なく、誰でも少量の気は周天している。

 この細い流れを意識化して敏感度を上げていく。

 前段階として腕周天で練習してみる。ぷるぷる健康法の流れで行うとやりやすいだろう。


 前述の意念周天の手順を紹介する。

1、楽な姿勢で呼吸を自然に行う。横になっての自律訓練法がおすすめ。

2、舌先を上顎につけ、ゆっくりと肛門を引き上げ、吸気*で腹部をへこませる。(逆腹式呼吸)

3、尾閭(ビロウ、仙骨のあたり)から督脈(背中側の道筋)に沿って意念を使って気を百会(頭頂)まで上昇させる。

4、呼吸で腹部を膨らませながら、肛門をゆるめ、百会穴から2つに分かれ、両眼を通って

5、舌先まで降ろしてくる。そこからものを飲み込むようにして、任脈(体の前面)を通って丹田まで戻す。

6、さらに会陰まで降ろして息を吐ききる。これを繰り返す。

 

*吸う気は無色か白で、体内に入ったら赤い色がついているというイメージを伴わせるとよい。


放精生活をしているとそもそも陽気を感じることができないので、小周天の流れもほとんど感じられない。

最低でも1ヶ月、できれば3ヶ月程度はSEXや夢精を含めた射精はせずにキープしておくことが必要だ。


大丈夫、これくらいできる。むしろできないと話にならない。

私はできたりできなかったりだ(棚上げ乙)。


”陽のパワーが背中の方を上り、陰のパワーは前の方を降りてくる循環”をイメージができていると

不思議と蓄精も楽になるはずだ。


タマタマに溜まった気が性器の先端から飛び出そうとするのを我慢するから辛い。

気の逃げ道を上へつくってあげるのだ。元からその流れはあるので、再度意識するだけだ。


気の流れは意念に従う。

エネルギーを昇華させる方法は他にもいろいろとあるが、

当ブログとしては手順が簡単で危険性が(比較的)少ない小周天をおすすめする。


※クンダリーニ症候群と呼ばれる状態となったら自身の手に負えない可能性が高い。

 相談できそうな気功治療院や気功師を見つけておくこともおすすめする。

 私が千里眼で状況を把握して経路を修正するほどの力があればいいのだが、

 あいにくその領域にはまだ達していない。


 大体いい感じに精が溜まってくると放精イベントがやってくるので、

 欲に身を任せて放精してしまうといつまで経っても状況は変わらない。


 (自戒の意味も込めて書いておきます)

2022年9月5日月曜日

気功法の実践

「気とは何か?」という疑問をほぼ全部引用で解説しようと思う。

『気功革命 癒す力を呼び覚ます』盛鶴延(有)コスモスライブラリー

 筆者asは全面的にこの本を信頼している。
 なぜなら男性が正しいセックスを行うことが、男女の心身の健康であることのマストな条件であると事細かに書いてくれているからだ。
 筆者も男なので耳が痛い部分が多々あるが、この問題から目を逸らしているものは全てニセモノといっても過言ではない。

 ・・・ただしいセックスとしての気功だけでなく、気功的な捉え方、日常生活で使える実践的なメソッドもきちんと書いてくれているのでとても参考になっている。

 「ざっくり説明したからあとは自分の体を使って実践、実感していけばいいよ」という優れた指南書だ。

 あくまで健康や長寿を目的としており、能力開発や社会的成功などは副産物的な扱いだ。

1.先天の気と後天の気
 気とはつまり命そのものである。
 生まれ持ったものを先天の気といい、主に食べ物で作られるものを後天の気という。
 本来であればもっと生きられるはずの人間がそれ以下の年齢までしか生きられないのは、
 さまざまな外的要因で先天の気を使い果たしてしまうから。
 
 気功法を実践することで、積極的に外気を内気に変えていき、無駄な浪費を減らしていける。

2.気の三つの働き
 気を下記のように分類する。
 上からそれぞれ下丹田(しもたんでん)、中丹田(ちゅうたんでん)、上丹田(じょうたんでん)に対応している。
 下丹田はへそ下のお腹、中丹田は胸、上丹田は頭、脳の中。

①精(せい)
 体力、活力の元。精を充実させると病気なども治る。

②気(き)
 精の上の段階の物質。気が充実すると精神力が増す。
 雑念が減り、心の活力が増して、穏やかな気持ちになる。集中力も増す。

③神(しん)
 気が充実してくると、自分の意志をコントロールできるようになる。その上の段階で神という物質が生まれてくる。
 いわば大きな知恵。歴史上の発明、発見、思想や哲学、化学など人間が考えたと思えないような偉大な考えはすべて神の働きによるもの。

 昔からの教えに「精を練って気に変え、気を練って神に変え、神を練って虚に帰る」という言葉がある。虚というのは自分よりもっと大きな存在の知恵という意味。

 ちなみに、これがそのままこのブログのテーマとなっている。全てが受け売りである。

3.体に集まった気はどこにある?
 男性・・・表面は陽、中心は陰。下丹田に気がたまりやすい。放精するとだるくなる。
 女性・・・表面は陰、中心は陽。中丹田に気がたまりやすい。生理で毎月出ていくのでやや上のセンターにある。

 気功法で気を練ったり、外気を取り入れたあとにどこに気をしまうかは流派によってさまざま。
 収功という動作を行うが基本的に下丹田(臍下5センチあたりの内部)におさめておけばいいだろう。

 「男は黙ってシモ丹田」と覚えよう。

 私は気功の先生に習ったとき「顔にこすりつけるのが収功ね」と習ったのでそうしている。
(男らしさとは)

4.気を感じる
 気について大雑把な概念が理解できたら、実際にそれを感じて操作する実践編へと移っていく。
 武道で心技体が重んじられるように、気功の基本は動作、呼吸、意念(イメージ)である。

      動作は調身
      呼吸は調息
      意念は調心

 第一に、正しい姿勢と動作をすること。
 背筋をピンと伸ばして直立不動になるのではなく、足腰はしっかりと、上半身はやわらかくリラックスした状態だ。

 第二に、規則正しい呼吸。
 鬼滅の刃で炭治郎が修行していたように呼吸が大事だ。正しい呼吸は正しい姿勢があって達成される。
 
 口からお腹を凹ませてゆっくりと吐き切り、ゆったりと鼻から吸い込みお腹を膨らませる。腹式呼吸からはじめるといいだろう。

 第三に、具体的なイメージを伴わせることによって目に見えない気を感じ取っていく。
 正しい動作と正しい呼吸が行えていれば、焦ることなく明晰なイメージを描くことができる。
 
 視覚的イメージだけに限らない。音や匂い、感触などもイメージだ。
 鬼滅の刃の炭治郎は嗅覚、善逸は聴覚、伊之助は触覚といったように人それぞれの得意分野があるからだ。

 (お前さては鬼滅大好きおじさんだろ?) そりゃそうよ。全巻一気に大人買いしたわ。最終巻は本気で泣いた。

 話を戻すと、楽で無理のない姿勢と深い呼吸、それが変性意識を生みイメージの世界へと繋ぎやすくなるのだと思う。
 その姿勢(動作)・呼吸・意念をワンセットで気功の基礎となる。

 ちなみに別項でも解説するが、LOAを活用するにあたってヴィジュアライズという手法がよく使われる。
 これは気功でいう意念に相当すると言って差し支えない(よね?)

 正しい呼吸、姿勢で変性意識を生成して、五感を使った想像力を使うのだ。ここはテストに出る。

 「でも気なんてちっとも感じられないよ」

 最初はそうかもしれない。
 このことについてある技法に精通している師匠と事前に話し合った。そのもっとも簡単な技法がこれだ。

5.自律訓練法
 自律訓練法(じりつくんれんほう、autogenic training)とは、1932年にドイツの精神科医ヨハネス・ハインリヒ・シュルツによって創始された自己催眠法であり、リラクセーション技法である。ストレス緩和、心身症、神経症などに効果がある。(Wikipediaより)

 難しい瞑想法や密教的なエネルギーワークをやるよりも、横になって自律訓練法を行う方が効率的かつ安全に変性意識に入り、気の感覚も養われるという結論に至った。
 
 段階が進むとイメージ(気功でいう意念)や抽象概念を操作する練習もあるが、基本公式だけで充分な効果が得られる。

 流れは以下の通り。

背景公式 「気持ちがとても落ち着いている」

第一公式 「両腕、両脚が重たい」(重感練習)
第二公式 「両腕、両脚が温かい」(温感練習)
第三公式 「心臓が規則正しく打っている」(心臓調整練習)
第四公式 「とても楽に呼吸をしている」(呼吸調整練習)
第五公式 「胃のあたりが温かい」(腹部温感練習)
第六公式 「額が涼しい」(額涼感練習)

訓練の紹介
http://liliaul.net/training

 寝る前に背景公式~第六公式までを10分くらいでできるようにルーティンを組むといい。
 座った姿勢でもできるが、そのまま寝落ちしてもいいので横になって目を閉じた方がやりやすい。

 そもそも暗い部屋で横になって目を閉じている時点で、脳波はアルファ波。変性意識に入りやすい。

 難しければ背景公式、第一、第二公式だけでいい。手足の重感と温感は気を感じる初歩の訓練と同じだ。
 言語公式と身体感覚を結びつけることで、自分で変性意識に入りやすくなる。
 この感覚を覚えることで、気功法の上達は飛躍的に伸びるはずだ。

 なお偉そうなことを言っている私は気功のマスターでもなんでもなく、性エネルギー絡みの小周天ばっかりやってます。
 

参考書籍
『実践 自律訓練法』 佐々木雄二 ごま書房新社