いきなりタイトルを真っ向から否定するけれど、必ず結果を保証できることなんてないと思っている。
ましてや開運なんていう曖昧で定義が不明瞭な事柄についてはなおさら。
それでもこれをすれば必ず何らかの心境の変化がある、という方法がある。
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それは引越しだ。
別になにも特別なことではなくて、日常の一部になっている転勤族(って言葉今あるの?)などは実感していると思う。
住む場所が変われば抽象的に言えば気の流れ、物理的にいえば生活動線が確定的に変わる。
アパートやマンションのフロアや間取りが違う部屋に引っ越す場合でも、数キロ先の隣町でも、数百キロ先の県外でも、地球の裏側の国外でも
程度の差こそあれ環境の変化が半強制的にメンタリティに影響を与える。
それが好意的なもの、いわゆる開運・好転かどうかはさておき変化の程度は、
模様替えや掃除、インテリアやカーテンの色を変えた程度の変化とは比べ物にならないくらい大きい。
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狙った周期に特定の方位に移動することを方位取りといって、日本では気学、兵站の一種として奇門遁甲という方法がある。
風水を積極的に活用した方法論で、一時期私はこれをかなり真剣にそれなりに熱心に研究していた。
「SMGNの影響から回復するのに午前中、吉方位のできれば天然由来の温泉に入る」という
方法を偶然発見したのもその時期だった。
引越しに関して言えば人によって使える場合とそうでない場合がある。
家業が農業でそれを継いでいる場合などはかなり難しいだろうし、地に足つけて地元に根を張った方がいい場合もある。
逆に国内外を飛び回る多動型のビジネスパーソン・スタイルが性に合っている人もいると思う。
そういう人は新型のiPhoneが出るたびに乗り換え、車は残価クレジットで新車をスライドし、賃貸の更新が来るたびに引っ越す方がかえって落ち着くかもしれない。
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現在のところ国内であれば正式な手続きを踏めば(あるいは踏まなくても)それなりに居住、転居の自由は保証されている。
学校や仕事など社会的なペルソナによって居住エリアが決まってしまい、それが半生にわたって影響を及ぼし続けるのはどうなのか?とずっと疑問に思っていた。
子どもであれば仕方なく単純に親や保護者が住んでいたから自分もそこに住む、合わせて引っ越すということが通常だが
気分転換や心機一転をもとめ”開運”するためだけに積極的に引っ越しを活用するという事例はまだまだ一般的ではない気がする。
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気学・奇門遁甲など移動することで風水を活用することを研究していたときに、
特に興味深いなと思ったのが「移動することで移動力みたいなものが付いてくる」ということだった。
どんな理由であれ一回引越しを経験すれば、そのあと転々とすることに抵抗はさほどなくなる。
逆に一度も引っ越したことがない場合はずっと同じ家にいることが心理的な安全基地となる。
どちらの場合も「仕事」と「家族」が二大要因で、けっきょくはお金と人間関係という人間ならではの社会的なシステムによるものだ。
(いうまでもなく野生動物には県境とか戸籍謄本とかそういった概念すらない)
さらに興味深いポイントとしては、絶対的な吉方位は存在しないということだ。
たとえば都市機能としての「東京都」は国内随一だけれど、
上京すればすべての人が等しく成功するわけではないのはなんとなくわかると思う。
「東京は本当に稼げる街なのかを検証」という動画が面白くまとまっていてよかった。
メディアが作り出したキラキラしたイメージとは裏腹に、通勤損失を含めた実質手取りは低いという結果になっているようだ。
全国1位の可処分所得から諸経費を引いて残った実質所得が全国44位にまで落ちてしまうのは、いささかショッキングではあるものの、上京神話に伴う負の側面だとはいえると思う。
田舎よりは都会の方がお金を使える場所という誘惑が多いともいえるだろうし、
都会にいた方が田舎にいるより接触する情報量やコミュニティなどが多く、賃金では測れない価値があるともいえるかもしれない。
脱線したので話を秘儀・絶対開運法(嘘)へと戻す。
居住地、ひいては金銭と人間関係という社会性が、
行動半径はもちろん目標設定や自己イメージなど抽象的な認知を規定する、無意識のリミッターとして機能しているという事実は見逃せないと思う。
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今知覚しているものが文字通りその人の現実なわけで、日常の行動半径はそのままその人の物理的な現実として
少なからず意思決定プロセスに影響を及ぼし続けている。
それを半ば強制的に変更を加える方法として、手っ取り早く確実かつ強力なのが引越しだといえる。
大人であれば時期やタイミング、移動先などはそれなりにロジカルな理由づけが求められるが、
全国区の企業にお勤めであれば他の地方や海外へ異動願いを出したり、
転職や婚姻をきっかけに今まで慣れ親しんだ地域から思い切って離れてみるのもあるいはいいのかもしれない。
気に入らなければまた引っ越せばいいし、戻ってきても構わない。
費用も賃貸物件であれば数十万円、引越しのトラック手配もシーズンを外せばそれなりに抑えることができる。
離島や日本列島の端から端までいくような遠方でなければ自家用車や知り合いに車を出してもらって手伝ってもらうこともできるかもしれない。
自分の経験に照らし合わせて、数少ない確実な運気を変える方法としての転居は間違いないと思う。
そのもっとも手軽なバージョンは、ベッドや枕の向きを変えるというものがある。
カーテンやタオル、下着や靴下を一気に新調するという方法もある。
スマホ機種変や連絡先を一掃するのもひとつ。
そんな小手先の手段よりも、住む場所を変えてしまえばガラリと変わるので
あるいはまったく変わらない部分がわかるので、それを見極める意味でもオヌヌメ(死語)。
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生活の質に関して言えば、日本はこれでも先進国なので水道・ガス・電気・インターネットなどのインフラや
コンビニ、郵便、スーパーや飲食店などは全国どこでも画一的に同質のサービスを享受できるので実質的な差はないといえる。
それにもかかわず個人の認知や思考、目標設定や意思決定という運気を素因数分解した個別の数値みたいなものはガラリと変わるのでコスパが高い方法かなと思う。
経営者などで二拠点、多拠点生活をしている方もけっこういるけれど
必要に応じてそのようにしている以外にも無意識に「認識を凝り固まらせない」という方法をとっているようにも見える。
見逃しがちだが最も大事なのは”必要性”ではなくて”自分が今の生活をよりよくしたい”という主体的で自発的な「動機」だと思う。
ある動画のコメント欄で「好きなアーティストの曲をいい環境で聴きたいからマンション買いました」というものがあって、素晴らしいなと感じた。
これが自分主導で行うもっともいい形での”開運法”だよな、と思った。
よくある風水法の”西側の窓に金色の鳥の置物を飾る”とかではなく「自分がそうしたいから、そうする」というムーブ自体が開運だと考えられる。
以上引き続き研究していきたいな、と思っている領域についてメモがてら投稿。
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